服部まき子は銅版画の版画家である。
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窓からやわらかい光がそそぐ 庭の緑が鮮やかな午後 彼女の仕事場には、 張り詰めた空気が漂う 使い慣れた道具の一つ一つが 彼女の年月とともに在る。 一枚の銅版画が刷り上るまでの 工程は複雑で、ずべてが手作業 娘として、妻として、母として、 それぞれの役割を 精一杯生きてきた彼女の時間は それでなくても限られたもの
創作に向かう時は、 そのすべての役割から、 解き放たれる濃密なひととき ただ一人、銅版画家として、 真摯に作品に立ち向かう そこには、 緊張感に充ちた静謐な時が 一瞬、時間の流れを止める 彼女の感性が息づく作品群は、 彼女の生に軌跡にそって、 変貌を遂げてきた。
娘時代の研ぎ澄まされた感性の作品 鋭い感受性がむきだしのまま凝縮して、 冷たく、そして、熱い 母となってからの作品は、 暖かく静かで穏やか まるで、彼女の母性そのもの そして、今、子供たちの巣立ちの時を迎え、 彼女自身が大きく変貌していく予感がする 一人の銅版画家の新しい羽ばたきの
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